「風の歌を聴け」など村上春樹の初期三部作がついにKindleに登場

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老眼になってからというもの、本を読む時間がめっきり減ってしまった管理人 ごろんちょ でございます。昔は趣味と言えば読書だったのになぁ。

で、その読書沼へ入ったきっかけは何だったかな、と考えて見るとどうやら、エンタメ小説は怪盗アルセーヌ・ルパン、文芸小説は村上春樹さんに行き着くような気がします。

アルセーヌ・ルパンは私の風邪のお供でした。

どうしてそういうことになったのかわからないのですが、私が風邪をひくたびに母親がルパンを1冊ずつ買ってきてくれるのです。

風邪がだいぶ治ってきて、だけどまだ起きることが許されなくって、退屈で退屈で布団の中でごろごろしている時に差し出される1冊。それがルパンでした。面白くって夢中になって読んでいたのを覚えています。内容はもう覚えてないんですが。

そして村上春樹さん。

こちらは、書店で自力で(?)発掘した作家さんでした。何か面白い本ないかなぁ、と本屋をぶらぶらしていた時に、デビュー作「風の歌を聴け」の文庫平積みと遭遇しました。えぇ、そうなんです、出会ったのは文庫になってから。単行本の時にはその存在すらしらなくて、どんだけ文学音痴だったんだか、という感じです。

まあ、そういったわけで大した知識がなかったものですから、小説には純文学とエンタメと大きくわけて2種類があるということすらあまり理解していなくって、その頃はたぶん高校生くらいだったと思うのですが、もう本当にただただ表紙デザインにひかれて本書を手に取ったようなものでした。

それが春樹さんとの出会い。

この程度の出会いにもかかわらず、これがもうめちゃくちゃはまりまして。その後は、作品が文庫化されるを待っては、すぐさま飛びつくようにして春樹作品を読むようになりました。

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村上春樹の作品たち

初期三部作

群像新人文学賞を受賞してのデビュー作が「風の歌を聴け」なわけですが、その後の「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」をさして初期三部作と言ったりします。

主人公「僕」と友人の「鼠」が登場する作品で、どこにでもありそうなのにどこにもない不思議な世界観の中で物語が紡がれていきます。

ニワトリ頭なもので、細かいストーリーはもうさっぱり覚えていないんですが、全体を流れる雰囲気としては、大滝詠一と小田和正と桑田佳祐を足して3で割ったものを小説にしたら、こうなるんじゃないかなぁ、といった感じです。

さて、そんな初期三部作がいまさら電子書籍化されたからって何を騒いでいるんだ?とお思いの方もいるかもしれませんが、実は春樹作品って、あまり電子化されていないのです。

春樹作品の電子化

英訳された作品のほうは続々と電子化されているというのに、本家本元の日本では、数年前からエッセイ集などがぽっつりぽっつりと電子化されるだけで、肝心の小説のほうはさっぱりでした。

2015年12月に春樹さんの小説としては初めて「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が電子化されて、来るならてっきり古い作品からとばかり思っていた私なんぞは、おぉっと、そう来たか!とのけぞらんばかりの衝撃を受けたのを覚えています。

一口に春樹作品と言っても、これだけ長いキャリアがあると作風もかなり変化していますし、春樹さん未体験の方が「電子化されたから読んでみようかな」と軽い気持ちでこの作品から手に取ると……う~ん、どうなんでしょう。

好みは人それぞれですから、どっぷりはまる方もいるかもしれませんが、

やっぱりノーベル文学賞に名前があがるような人の作品は難しいな。

と敬遠してしまう方も多いんじゃないかと思います。

その点、初期三部作はわかりやすい。物語のテーマだとか主題だとか、難しいことを意識せずに、心地良い言葉のリズムに身を任せていると、知らないうちに作品世界に取り込まれて、なんとなくわかったようなわからないような不思議な読後感を得ることができます。

はっきりとしたストーリー展開のあるエンタメではない、けれども純文学のような小難しさもない、ジャンル「村上春樹」とでも言いたくなるような作品です。

初期三部作が電子化。7月1日発売!

そんなこんなで春樹入門におすすめの初期三部作がついに電子化されました。

羊をめぐる冒険は文庫では上下2巻になっていましたが、Kindleでは合本になっています。

春樹さんといえば「ノルウェーの森」があまりにも有名で、最近では「1Q84」とか「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が発売前からマスコミにクローズアップされたりで、最初の1冊を探している方はこれらから入ってしまいがちだと思うのですが。

個人的にはこれらの作品はあまり好きではありません。読んでいる時には確かに楽しいのですが、春樹さん特有のトリップ感が少ないという何というか。

人は変わるし、作風も変わりますから、昔みたいな春樹作品と思っても仕方ないのでしょうが、だからこそ今から初期三部作を読める人がいるのだと思うと、ものすご~くうらやましくて仕方ありません。

初期三部作以外では

短編集では「カンガルー日和」、エッセイでは「遠い太鼓」「村上ラヂオ」シリーズ、長編では「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」が大好きです。こうして並べてみると古めの作品が多いですね。

まとめ

というわけで、村上春樹さんの初期三部作が電子化されたよ、という話をしたかったのですが、書き始めたら何だか読んでいた頃の記憶がぶわーっとよみがえってしまって、結局

春樹さん好き、面白いよ、昔はね。

って話になってしまいました。

こんな話でも、少しは誰かのお役に立てたでしょうか。立ててればいいのですが。

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