粘土というと、近頃では樹脂粘土の人気が圧倒的なように感じます。ところがこの本で扱っているのは石塑(せきそ)粘土。
ん? 樹脂粘土じゃない!?
と興味を引かれたのが、この本を手にするきっかけでした。
「陶器みたいなねんどのアクセサリー」はこんな本
子どもでも簡単に作れそうな、簡単可愛い粘土のアクセサリーが紹介されています。
基本的には、
石塑ねんどを板状に薄くのばす。
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本にある図案にそってねんどを切る。
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ねんどに色を塗る。
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さらにニスを塗って陶器の質感を出す。
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乾かして出来上がり♪
という流れなので、難しい部分はほとんどありません。
図案もヘタウマな雰囲気のいたってシンプルなものが多いので、小学生の夏休みの自由研究や自由工作の宿題にもばっちり役立ちそうです。
石塑ねんどとは
本書で使われているのは「石塑ねんど」という種類の粘土です。
<石塑>って何て読むの?という所から始まってしまうほどに知識がなかったのですが(石塑は「せきそ」と読みます)その点についても本書内にきちんと説明されていました。
石塑ねんどとは、石粉からできているねんど。やわらかいので成形しやすく、乾燥させた後に削ることができるので、様々なモチーフを作ることができます。また、アクリル絵具やサインペンなどでの着色も自由。とっても軽いので、アクセサリーにぴったりです。
となっています。
代表的な石塑ねんどとしてはパジコ社の「ラドール」「ラドールプルミエ」「ラドールプレミックス」などがあるそうで、本書では強度の高い「ラドールプルミエ」ですべての作品が作られています。
可愛い図案は全部で445点
図案は全部で445点が用意されています。どれもシンプルな形なので、図案にそって粘土を切り出すのも簡単そうです。
作品は定番モチーフ、日用品モチーフ、世界各国モチーフ、海の生き物、森モチーフ、動物モチーフ、宇宙人/顔モチーフ、おとぎ話モチーフ、イベントモチーフ、食べ物モチーフ、立体モチーフに大きく分かれています。
テーマの範囲が広いので、誰でも何かしら興味のあるモチーフを見つけることができそうです。
ヘタウマ風の素朴な図案は好き嫌いの分かれるところかもしれませんが、この風合いが好きな方には一見の価値ある楽しい粘土アクセサリーの本に仕上がっています。